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禁煙するとどうなる?20分後から15年後までの体の変化とタイムライン

禁煙すると体に何が起こるのか。20分後から15年後までの変化と、最初の2週間に起こるニコチン離脱症状の経過をまとめました。

禁煙後の体の変化は、やめて数分のうちに始まります。世界保健機関(WHO)によると、最後の1本を吸ってから20分以内に、心拍数と血圧が下がります。15年後には、冠動脈疾患(心臓の血管の病気)のリスクが、タバコを吸わない人とほぼ同じになります。この早い時期と重なって起こるのが、ニコチンの離脱症状です。ふつうは最初の3日間がいちばんつらく、数週間かけて消えていきます。

禁煙のタイムライン:ひと目でわかる体の変化

禁煙するとどうなるのか、WHOと英国の国民保健サービス(NHS)が示す目安を表にまとめました。これは多くの人のデータにもとづく推定で、必ずこうなるという約束ではありません。また、一部の時期については、情報源によって示し方が異なります。

禁煙してからの期間 よく見られる変化
20分 心拍数と血圧が下がる
12時間 血液中の一酸化炭素が正常値まで下がる
2〜3日 味覚と嗅覚が良くなる。呼吸が楽に感じられることも
2〜12週間 血液の循環と肺の機能が良くなる
1〜9か月 せきや息切れが減る
1年 冠動脈疾患のリスクが、喫煙者の約半分になる
5〜15年 脳卒中のリスクが、タバコを吸わない人と同じ水準まで下がる
10年 肺がんのリスクが、喫煙者の約半分になる
15年 冠動脈疾患のリスクが、タバコを吸わない人とほぼ同じになる

20分〜72時間:心拍数、一酸化炭素、味覚と嗅覚

NHSによると、最初の3日間には次のようなことが起こります。

  • 20分後:脈を測ってみましょう。もう正常に戻り始めています。
  • 8〜48時間後:血液中の一酸化炭素は、8時間で半分になり、48時間でタバコを吸わない人と同じレベルになります。WHOは、12時間で正常に戻るとしています。
  • 48時間後:肺にたまった粘液(たん)が外に出され始め、味覚と嗅覚が良くなります。
  • 72時間後:気管支がゆるむので、呼吸が楽に感じられることがあります。

1〜14日目:日ごとに見るニコチン離脱症状の経過

離脱症状は、やめてから数時間以内に始まることがあります。NHS米国国立がん研究所(NCI)によると、症状はたいてい最初の1週間がいちばん強く、その後、最初の1か月のうちにやわらいでいきます。最初の2週間のおおよその流れを、日ごとに見てみましょう。

日数 よくあること
1日目 1〜2時間以内に、吸いたい気持ち(渇望)が始まることがある。気分が落ち込み始めることも
2〜3日目 たいていここがピーク。渇望がひんぱんに起こり、不安が強まる
4〜7日目 まだつらい時期。イライラや睡眠の乱れがよく見られる
8〜14日目 症状がやわらぎ始める。渇望の間隔があいてくる

たいていは、最初の3日間がいちばんつらい時期です。そこを乗り越えれば、その後の日々は少しずつ楽になっていくことが多いです。

怒り、もどかしさ、イライラは最初の1週間以内にピークを迎えやすく、2〜4週間続くことがあります。また、多くの人は食欲が増し、口内炎や便秘が起こる人もいます。

過去にうつ病になったことがある人は、離脱症状がよりつらくなることが多く、うつ病が再発することもあります。気分がひどく落ち込んだり、数週間たっても晴れなかったりするときは、医師に相談してください。

抗うつ薬や抗精神病薬を飲んでいますか? その場合は、禁煙する前に医師に相談してください。NHSによると、薬の量を見直す必要があるかもしれず、今より少ない量で済むこともあります。

まずは28日を目指しましょう。そこまで続けられると、そのままタバコをやめ続けられる可能性が5倍になります。

2〜12週間:血液の循環と肺の機能

WHOとNHSによると、この頃には血液の循環と肺が回復してきます。心臓や筋肉に血液がずっと届きやすくなり、肺の機能も良くなります。

1〜9か月:禁煙後の肺の回復

NHSによると、3〜9か月のあいだに肺の機能が最大10%高まり、せき、ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音、呼吸の問題は、たいてい楽になっていきます。はじめのうちにせきが増えることがありますが、それは離脱症状の一部である場合もあります。

主に喫煙が原因で起こる長期的な肺の病気、COPD(慢性閉塞性肺疾患)がある場合、肺のダメージは元には戻りません。それでも、タバコをやめることは、病気の進行を遅らせるためにできる最も大切なことです。

せきが3週間以上続くとき、または理由もなく体重が減っているときは、医師の診察を受けてください。せきと一緒に血が出る、胸が痛む、息をするのが苦しいといった場合は、すぐに医療機関に相談してください。

禁煙の効果:禁煙1年とその先

上の表の長期的な項目は、WHOの情報にもとづいています。10年後には、口、のど、食道、膀胱、子宮頸部、すい臓のがんのリスクも下がります。

一方、米国疾病予防管理センター(CDC)は、より新しい米国公衆衛生局長官の報告書にもとづいて、もっとゆっくりとした時期を示しています。

  • 心筋梗塞(心臓発作)のリスクは、1〜2年以内に大きく下がります。
  • 喫煙によって上乗せされた心臓病のリスクは、3〜6年以内に半分になります。
  • 喫煙によって上乗せされた肺がんのリスクは、10〜15年後に半分になります。

WHOやNHSの目安に沿って進む禁煙カウンターがほしいなら、Guardian Angelの「学ぶ」タブにある、タバコ用の健康のタイムラインが役に立ちます。同じ目安をもとに作られていて、毎日の記録でタバコを吸わなかった日数を数えられます。

電子タバコにも、このタイムラインは当てはまる?

一部は当てはまります。

  • 離脱症状:当てはまります。 電子タバコの多くにはニコチンが含まれています。米国の禁煙支援サイトSmokefree.govは、電子タバコをやめたあとにも同じような症状が出るとしており、電子タバコから離れていれば、時間とともに消えていくと説明しています。
  • 一酸化炭素とタール:当てはまりません。 NHSによると、電子タバコはタールや一酸化炭素を発生させないため、これらの目安は電子タバコには当てはまりません。
  • 長期的なリスク:まだわかっていません。 年単位の数字は、タバコをやめた人のデータにもとづいています。電子タバコのリスクは喫煙のごく一部にすぎませんが、リスクがないわけではなく、長期的なリスクはまだはっきりしていません。
  • 電子タバコに切り替えた場合: 喫煙のタイムラインは最後の1本を吸ったときから始まっていますが、ニコチンの離脱症状は、ニコチンを完全にやめたときに初めて始まります。タバコを完全にやめたとき、その効果を最大限に得られます。

電子タバコもやめる準備ができたら、電子タバコをやめるためのプランを参考にしてください。

いちばんつらい日を乗り切るために

  1. 渇望が過ぎるのを待つ。 衝動は高まり、ピークを迎え、そして引いていきます。待っているあいだにできることとして、NCIは、ゆっくり深呼吸を10回する、少し歩く、シュガーレスガムやにんじんをかむことを勧めています。アージサーフィンで渇望の波を乗り切る方法も試してみてください。
  2. 自分に合った方法を選ぶ。 一気にやめる方法と少しずつ減らす方法を比べてみましょう。
  3. 禁煙補助薬について相談する。 ニコチン置換療法(パッチ、ガム、トローチ)や、処方薬のバレニクリンとブプロピオンは、離脱症状をやわらげることがあります。医師や薬剤師に相談すれば、自分に合うものを選ぶ手助けをしてもらえます。
  4. トリガーに備えて計画を立てる。 よくあるトリガーは、一日の始まり、コーヒーやお茶、食事、運転、ストレス、タバコを吸う人と一緒にいること、そしてお酒です。お酒がトリガーのひとつなら、お酒とタバコを同時にやめる方法も読んでみてください。
  5. うっかり吸ってしまっても、今日から禁煙を再開する。 何がその1本につながったのかを振り返りましょう。そして、「来週の月曜日から」と先延ばしにしないでください。

よくある質問

ニコチンの離脱症状はどれくらい続きますか?

離脱症状は、たいてい最初の3日間がいちばんつらい時期です。NHSによると、症状は平均で3〜4週間続きますが、数か月続く人もいます。数か月後や数年後に、軽い渇望がときどき現れることもあります。

禁煙してから、かえって調子が悪くなったのはなぜですか?

ニコチンの離脱症状によって、イライラ、不安、気分の落ち込み、よく眠れないといったことが起こる場合がありますが、たいていは数週間以内にやわらぎます。NHSによると、タバコをやめた人は、不安、うつ、ストレスが減り、気分が良くなることが研究で示されています。気分の落ち込みが長引くときは、医師に相談してください。

禁煙すれば、肺は回復しますか?

ある程度は回復します。せきや息切れはたいてい最初の1年のうちに楽になり、肺の機能は3〜9か月のうちに最大10%高まることがあります。COPDによるダメージは元に戻りませんが、それでも禁煙は、病気の進行を遅らせるいちばんの方法です。

何年も吸ってきた場合、今からやめても遅いですか?

いいえ、遅すぎることはありません。WHOによると、30歳前後でタバコをやめた人は、吸い続けた人に比べて平均余命が10年近く長くなります。40歳、50歳、60歳前後でやめた場合も、それぞれ約9年、6年、3年長くなります。


こうした節目が一つずつ近づいてくる様子を見届けたいなら、Guardian Angelを使ってみてください。喫煙について毎日記録でき、連続記録のカウンターや、1日、3日、7日、14日、30日、そしてその先の節目で手に入るバッジもあります。ダウンロードは無料で、記録はスマホの中だけに保存されます。

今すぐ相談できる窓口

  • 緊急のとき:身の危険があるときや急に体調が悪くなったときは、119に電話して救急車を呼んでください。
  • 死にたい気持ちがあるときや、つらくて限界なとき:#いのちSOS 0120-061-338、よりそいホットライン 0120-279-338。どちらも無料・24時間対応です。
  • たばこをやめたいとき:かかりつけ医や禁煙外来に相談してみましょう。条件を満たせば、健康保険を使って禁煙治療を受けられます(国立がん研究センター「禁煙治療」)。
  • 日本国外にいるときFind a Helplineで、国ごとの無料・秘密厳守の相談窓口を探せます。