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禁煙は一気にやめるべき?少しずつ減らすべき?効果的なニコチンのやめ方

タバコやニコチンは一気にやめるべきか、先に本数を減らすべきか。禁煙について研究でわかっていること、それぞれのメリットとデメリット、自分に合った方法の選び方をまとめました。

禁煙は一気にやめるのがいいのか、少しずつ減らしていくのがいいのか。研究の答えは、ほぼ引き分けです。両者を比べた22件の試験をまとめた2019年のコクラン・レビューでは、長期的に禁煙できた人の割合は同じくらいでした。ただし、ある大規模な試験では、一気にやめたほうが良い結果が出ています。それよりも大切なのは、サポートがあるかどうかのようです。ニコチン置換療法、禁煙補助薬、禁煙外来などの支援があれば、どちらの方法でもうまくいきやすくなります。

この記事の内容は、ニコチンだけに当てはまります。 ニコチンの離脱症状はつらいものですが、米国の禁煙支援サイトSmokefree.govによると、体に害はありません。一方、お酒、ベンゾジアゼピン系の薬(一部の睡眠薬や抗不安薬)、オピオイド(一部の強い痛み止めなど)を急にやめると、危険なことがあります。大量に、または毎日お酒を飲んでいる場合や、ベンゾジアゼピン系の薬やオピオイドを使っている場合は、やめる前に医師に相談してください。

一気にやめる禁煙法:メリットとデメリット

一気にやめるとは、禁煙する日を決めて、その日から完全にタバコをやめることです。誰の助けも借りずにやる、という意味ではありません。この方法でも、ニコチン置換療法や禁煙外来などの支援を使えます。

禁煙日に向けた準備:

  1. 今日から2週間以内の日を選ぶ。 Smokefree.govが勧めている目安です。
  2. ニコチン置換療法の準備をする。 薬剤師に相談すれば、選ぶのを手伝ってもらえます。
  3. タバコ、ライター、灰皿を捨てる(電子タバコや加熱式タバコも)。
  4. 特に強いトリガー(きっかけ)への対策を立てる。 たとえば、コーヒーを飲むときや仕事帰りの時間です。
  5. 最初の1週間のサポートを確保しておく。 自力で禁煙した人についてのレビューでは、また吸い始めてしまったケースの多くが、最初の8日間に起きていました。

メリット

  • 線引きがはっきりしていて、「今日はあと何本まで」と自分と駆け引きする余地がない。
  • 体の回復がすぐに始まる。詳しくは禁煙後の体の変化のタイムラインをご覧ください。

デメリット

  • 離脱症状が一度にやってくる。Smokefree.govによると、いちばんつらい症状は、たいてい数日から2週間ほど続きます。渇望の波を乗り切る「4つのD」が役に立ちます。

先に本数を減らす方法:「減らしてからやめる」のしくみ

本数を減らすこと(減煙)が禁煙の方法として役に立つのは、ゴールが決まっているときです。決めた期間をかけて吸う量を減らし、禁煙日が来たら完全にやめます。

少しずつ禁煙するための、シンプルなプラン:

  1. 最初に禁煙日を決める。 数週間先の日にしましょう。
  2. 段階ごとに1日の上限を決める。 たとえば1日20本(1箱)吸っているなら、1週目は10本、2週目は5本に減らし、そのあとやめます。
  3. やめやすい1本から減らす。 いちばん手放しにくい1本は、最後に残しておきます。
  4. 間隔をあける。 1本吸ってから次の1本までの時間を長くし、吸わない場所や時間帯を増やしていきます。

電子タバコでもニコチンを少しずつ減らすことはできますが、エビデンスはまだ十分ではありません。電子タバコを少しずつ減らす方法と、一気にやめる方法も参考にしてください。

少しずつ減らす場合は、Guardian Angelのほかの習慣を追加から、専用の習慣(たとえば「減煙」)を作って記録しましょう。その日の上限を守れたら良い日を選び、吸った本数はノートに書いておきます。

メリット

  • 一度にやめるのは無理だと感じる人には、取り組みやすく感じられることがある。
  • トリガーを一つずつ乗り越える練習ができる。

デメリット

  • 禁煙日をはっきり決めていないと、ずるずると長引きやすい。
  • ある大規模な試験では、この方法で禁煙できた人のほうが少なかった。

一気にやめるか、少しずつ減らすか:試験でわかったこと

禁煙のガイドラインの多くは、一気にやめることを勧めています。2016年にイングランドで行われた試験では、タバコを吸う大人697人を対象に、それを確かめました。一方のグループは決めた日にきっぱりやめ、もう一方のグループはその前の2週間で吸う量を75%減らしました。どちらのグループも、看護師によるサポートとニコチン置換療法を受けました。

禁煙できていた人の割合 一気にやめたグループ 先に減らしたグループ
4週間後 49% 39%
6か月後 22% 16%

著者らは、少しずつ減らしたいと考えている人にとっても、一気にやめるほうが効果が高いと結論づけています。

冒頭のコクラン・レビューは、この試験をほかの21件の試験とあわせて分析し(合計9,219人)、長期的な禁煙率は同じくらいだという結果を、中程度の確実性で示しました。本数を減らす方法は、薬と組み合わせると効果が高まるかもしれません。特に、即効性のあるニコチン置換療法やバレニクリンです。

ニコチン置換療法や薬を組み合わせる

ニコチン置換療法(NRT)には、パッチ、ガム、トローチ、スプレー、吸入器があります。どちらの方法とも組み合わせられます。

  • ニコチン置換療法は効果があります。 133件の試験をまとめたコクラン・レビューでは、ニコチン置換療法を使うと禁煙できる可能性が約1.5倍になるという、質の高いエビデンスが示されました。
  • 1種類より2種類。 2023年のコクラン・レビューによると、パッチに、ガムやトローチのような即効性のあるタイプを組み合わせると、1種類だけ使うよりも効果が高くなりました。禁煙日の前からニコチン置換療法を始めるのも、役に立つかもしれません。
  • 処方薬という選択肢もあります。 その薬のメーカーが資金を出した大規模な試験では、まだやめる準備ができていない1,510人が、バレニクリンまたはプラセボ(偽薬)を使いながら本数を減らし、12週目までにやめることを目指しました。21週目から1年後までタバコを吸わずにいられた人は、バレニクリンのグループで27%、プラセボのグループで10%でした。

英国の国民保健サービス(NHS)によると、専門家のサポートを受けると、タバコを完全にやめられる可能性が3倍になります。医師や薬剤師に相談すれば、禁煙の計画を一緒に立ててもらえます。妊娠中の人、持病がある人、ほかの薬を飲んでいる人は、特に相談してください。

自分に合うのはどっち? かんたん診断ガイド

誰にとってもいちばん、という禁煙方法はありません。自分に当てはまる行を探してみましょう。

こんな気持ちなら 試したい方法
「準備はできている。さっさと終わらせたい」 ニコチン置換療法を使いながら、一気にやめる
「前に本数を減らしてみたけれど、そこから先に進めなかった」 禁煙日をしっかり決めて、一気にやめる
「いきなり全部やめるなんて、とても無理だと思う」 決めた日に向けて少しずつ減らす。ニコチン置換療法か薬も使う
「一気にやめてみたけれど、1週目で吸ってしまった」 サポートを増やす。または、薬を使いながら少しずつ減らす

うまくいかなかったときは、それを次に活かせる情報として受け止めましょう。そして、別の方法を試すか、サポートを増やして、もう一度挑戦してください。

一気にやめると危険なもの:お酒、ベンゾジアゼピン、オピオイド

  • お酒。 英国の国民保健サービス(NHS)は、体がアルコールに依存している場合、急にやめるととても危険なことがあると警告しています。注意すべきサインは、手の震え、発汗、動悸、意識の混乱、幻覚、けいれん発作です。まず医師の助言を受け、症状が重いときは救急医療を受けてください。
  • ベンゾジアゼピン系の薬。 2025年の診療ガイドラインは、これらの薬を急にやめたり、量を急いで減らしすぎたりすると、けいれん発作を含む命にかかわる離脱症状が起こることがあると警告しています。まず医師に、少しずつ減らす計画を立ててもらってください。
  • オピオイド。 米国疾病予防管理センター(CDC)のオピオイドに関するガイドラインは、オピオイドを急にやめないよう勧めています。しばらく使わなかったり、量を減らしたりしたあとは耐性が下がっているため、以前と同じ量に戻すと過剰摂取(オーバードーズ)のリスクが高まります。まず医師に相談してください。

タバコとお酒を同時にやめたいなら、お酒とタバコを同時にやめる方法を読んでみてください。

よくある質問

禁煙は、一気にやめるのと少しずつ減らすのと、どちらがいいですか?

どちらもうまくいく可能性があります。両者を比べた22件の試験をまとめたコクラン・レビューでは、長期的な禁煙率は同じくらいでした。一方で、ある大規模な試験では、一気にやめたほうが良い結果が出ています。自分が続けられそうな方法を選び、禁煙日を決めて、ニコチン置換療法などのサポートを加えましょう。

一気にやめる方法の成功率はどれくらいですか?

サポートがあるかどうかで変わります。自力で禁煙した人についてのレビューでは、6〜12か月後もタバコを吸わずにいられた人は、わずか3〜5%ほどでした。看護師のサポートとニコチン置換療法を受けながら一気にやめた試験では、6か月の時点で22%が禁煙を続けていました。すでに自力でやめている人も、今からサポートを加えられます。

ニコチンを一気にやめても安全ですか?

ほとんどの人にとっては、安全です。ニコチンの離脱症状として、吸いたい気持ち(渇望)、イライラ、よく眠れない、気分の落ち込みといったことが起こる場合がありますが、体に害はありません。クロザピン、オランザピン、テオフィリンを飲んでいる場合は、先に医師に伝えてください。禁煙すると、必要な薬の量が変わることがあります。気分の落ち込みが重く感じられたり、なかなか晴れなかったりするときは、医師やメンタルヘルスの専門家に相談してください。

電子タバコでも、少しずつ減らす方法は効果がありますか?

減らす期間の終わりが決まっていれば、効果が期待できます。吸う回数を減らす、間隔をあける、ニコチンの濃度を段階的に下げるといった方法で減らしていき、決めた日にやめましょう。濃度だけでなく、吸う回数にも気をつけてください。ある小規模な研究では、ニコチン濃度の低いリキッドを使うと、吸う回数が増えていました。


どちらの方法を選んでも、Guardian Angelなら、喫煙、電子タバコ、そのほかどんな習慣でも、毎日のチェックインと連続日数のカウンターで記録できます。つらいときには欲求SOSの画面も開けます。ダウンロードは無料で、記録はスマホの中だけに保存されます。

今すぐ相談できる窓口

  • 緊急のとき:身の危険があるときや急に体調が悪くなったときは、119に電話して救急車を呼んでください。
  • 死にたい気持ちがあるときや、つらくて限界なとき:#いのちSOS 0120-061-338、よりそいホットライン 0120-279-338。どちらも無料・24時間対応です。
  • たばこをやめたいとき:かかりつけ医や禁煙外来に相談してみましょう。条件を満たせば、健康保険を使って禁煙治療を受けられます(国立がん研究センター「禁煙治療」)。
  • 日本国外にいるときFind a Helplineで、国ごとの無料・秘密厳守の相談窓口を探せます。