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家族に禁酒・断酒を伝えるには:切り出し方と、必要なサポートの頼み方
禁酒・断酒することを家族にどう伝える? 誰に先に話すか、何と言えばいいか、具体的なサポートの頼み方、否定的な反応への対処法を紹介します。
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禁酒・断酒を決めたことを家族に伝えるときは、まず信頼できる1人か2人から始めましょう。誰もお酒を飲んでいない、落ち着いた時間を選び、短く伝えます。「お酒をやめることにしたんだ。力を貸してほしい」。そのうえで、たとえば「お酒を勧めないでほしい」など、どう手伝ってほしいのかを具体的に伝えましょう。
大量に、または毎日お酒を飲んでいますか? やめる前に医師に相談し、医師を最初に打ち明ける相手の一人にしてください。英国の国民保健サービス(NHS)は、体がアルコールに依存している場合、急にやめるのはとても危険なことがあると警告しています。やめたときに汗が出る、不安になる、吐き気がする、よく眠れないといった症状は、医師に相談すべきサインです。目に見えるほどの震え、意識の混乱、幻覚、けいれん発作があるときは、救急医療が必要です。詳しくはやめる前に医師に相談すべきケースをご覧ください。
やめることを周りに伝えると、なぜ助けになるのか
NHSは、お酒をやめることを周りの人に伝えておくよう勧めています。そうすれば、やめ続けられるように手助けしてもらえるからです。米国立アルコール乱用・依存症研究所(NIAAA)のガイド「Rethinking Drinking(飲酒を見直そう)」も、家族や友人に伝えること、そして助けを求めることを、お酒のない生活を築き直すためのステップとして挙げています。
米国のある治療研究では、アルコール依存のある成人210人を追跡しました。お酒を飲まない人が交友関係に1人加わるだけで、その後1年間お酒を飲まずにいられる可能性が27%高くなるという関連が見られました。
最初に話す相手と、あとでもいい相手
| 先に話す相手 | あとでもいい相手 |
|---|---|
| 一緒に暮らしている人 | 飲み仲間 |
| パートナー | 職場の同僚や上司 |
| 一緒に喜んでくれそうな友人1人 | 何かと批判しがちな親戚 |
| かかりつけ医(大量に飲んでいる場合) | うわさ話をしがちな人 |
パートナーといつも一緒に晩酌をしているなら、早めに話しましょう。相手の夜の過ごし方も変わるからです。
家が安全な場所ではないなら。 脅しや束縛、暴力で応じるおそれのある相手には、話さなくてかまいません。家庭内で暴力や虐待が起きているなら、NHSは、医師やDV(ドメスティック・バイオレンス)の相談窓口など、誰かに話すよう勧めています。身の危険があるときは、お住まいの地域の緊急通報番号に電話してください。
話すタイミングと場所
- お酒の入っていない、落ち着いたときを選ぶ。 パーティーや、お正月・お盆の家族の食事の席、荒れた夜の翌朝は避けましょう。
- ほかの人に聞かれない場所を選ぶ。 向かい合って座るより、散歩やドライブをしながらのほうが話しやすいこともあります。
- 直接会って話さなくてもかまいません。 離れて暮らす家族には、電話やメッセージ、手紙でも大丈夫です。
Guardian Angelで毎日を記録しているなら、7日目や30日目の節目のバッジは、「あとでもいい」側の人たちに伝える自然なきっかけになります。アプリの記録は非公開で、自分で見せない限り、誰にも見られません。回復のヒントには、サポートネットワークを構築するという記事もあります。
家族に禁酒・断酒を伝えるには:そのまま使える3つの例文
短く:知っておいてもらえれば十分な人に
「最近はお酒を飲まないようにしているんだ。自分のために決めたことだから」
少し詳しく:力になってくれそうな人に
「お酒をやめることにしたんだ。自分にとってよくなかったし、お酒のない生活がどんな感じか確かめてみたくて。お酒を勧めないでもらえると、すごく助かる」
しっかり伝える:いちばん身近な人に
「ちょっと大事な話があって。お酒の飲み方が問題になってきたから、やめたんだ。信頼しているから話すね。味方になってほしい。どんなことをしてもらえると助かるか、話してもいい?」
細かいことまで全部説明したり、一生やめると約束したりする必要はありません。「今は一日ずつ、自分のペースでやっているところ」というのも、正直な答えです。同じ例文は、ギャンブルをやめるときなど、ほかの習慣にも使えます。
本当に助けになるサポートの頼み方
「何かあったら言ってね」という言葉は優しいけれど、あいまいです。NIAAAは、たとえば「自分のそばではお酒を飲まないでほしい」と頼むなど、具体的に伝えるようアドバイスしています。
断酒を支えてもらう体制づくりの第一歩として、頼みごとを2つか3つ選びましょう。
- 「冗談でも、お酒を勧めないでね」
- 「しばらく、家にお酒を置かないようにしてもらえる?」 家で飲むことが問題になっているなら、NIAAAは、家に置くお酒をほんの少しにするか、まったく置かないよう勧めています。
- 「金曜日に、調子はどうかメッセージをもらえる?」
- 「様子がおかしいと思ったら、飲んだかどうかじゃなくて、気分はどうか聞いてほしい」
決まった日に様子を確かめると約束してくれた人は、心強い「見守り役」になってくれます。つらい日に誰に電話すればいいかすぐわかるよう、その人の名前と電話番号を再発予防プランのテンプレートに書き加えておきましょう。
反対、からかい、「一杯だけ」への返し方
心配する人、疑う人、冗談にする人、自分の飲み方を後ろめたく感じる人など、反応は人それぞれです。相手にも少し時間をあげましょう。
| 言われたこと | 返す言葉 |
|---|---|
| 「別に問題なんてないでしょ」 | 「そうかもね。でも、飲まないほうが調子がいいんだ」 |
| 「前にもそう言ってたよね」 | 「うん、わかってる。信じてもらえるまで時間がかかっても大丈夫」 |
| 「一杯くらい平気だって」 | 「ううん、いらない。お酒は飲まないんだ」 |
| 「つまんなくなったなあ」 | 「中身は変わってないよ。何かほかのことしようよ」 |
| 「それって、こっちが飲みすぎってこと?」 | 「そっちの話じゃなくて、自分の問題なんだ」 |
しつこく言われたら、同じ言葉をくり返しましょう。ほかのフレーズは、お酒の上手な断り方で紹介しています。
友人が断酒を応援してくれないとき
人付き合いがお酒中心だったなら、やめたばかりのころは孤独に感じるかもしれません。支えてくれる人間関係を一から作り直す必要はありません。先ほどの研究が示すように、お酒を飲まない人が1人いるだけでも助けになります。
- 居酒屋やバーが中心にならない予定を提案しましょう。朝ごはん、ハイキング、習い事の教室などです。
- AA(アルコホーリクス・アノニマス)や断酒会などの自助グループに参加して、お酒を飲まない人と知り合ってみましょう。
- こちらの決意に何度も水を差す人とは、しばらく会う回数を減らしてもかまいません。
寂しさや気分の落ち込みが長く続くときは、医師やカウンセラーに相談してください。
ご家族の方へ:見張らずに回復を支えるには
NIAAAが発行する学術誌に掲載されたレビューでは、お酒や薬物の問題を抱える人の家族のためのプログラム「CRAFT(クラフト)」が紹介されています。家族はプレッシャーをかける代わりに、前向きなコミュニケーションのとり方、お酒を飲まずに一緒に過ごせた時間にごほうびで応えること、そして飲酒を後押ししてしまう行動(イネーブリング)をやめることを学びます。CRAFTの研究では、大切な人が治療を受けたかどうかにかかわらず、家族自身の抑うつ、怒り、不安も軽くなったと報告されています。
- 大量に、または毎日飲んでいる場合: 離脱症状は危険なことがあるので、やめる前に医師の診察を受けるよう勧めましょう。
- したいこと: どうすれば助けになるかを聞く、努力に気づいたら言葉にして伝える、お酒のない時間を一緒に計画する。
- 避けたいこと: グラスの中身を確かめる、空き缶や空き瓶を数える、けんかのたびに過去を持ち出す。
- もし飲んでしまったら: 落ち着いて受け止めましょう。それは終わりではなく、次に生かせる情報です。
- 自分自身も大切に: アラノン(Al-Anon)は、身近な人の飲酒の影響を受けている人のための自助プログラムです。SMART Recovery Family and Friendsは、困難への対処の仕方やコミュニケーションのスキルを学ぶミーティングを、オンラインと対面で開いています。
よくある質問
禁酒・断酒することを、家族にどう伝えればいいですか?
一緒に暮らしている人や、いちばん信頼している人から始めましょう。お酒の入っていない、落ち着いたときを選びます。シンプルに伝えたら、「家にお酒を置かないでほしい」など、具体的なお願いを1つか2つしましょう。
お酒をやめたことを、友人にはどう伝えればいいですか?
まずいちばん親しい友人に話し、ほかの人には話す機会があったときに伝えましょう。「もうお酒は飲まないんだ」というシンプルなひと言で十分です。そのあと、お酒が中心ではない予定を提案すれば、これからも会いたいと思っていることが伝わります。
友人が断酒を応援してくれないときは、どうすればいいですか?
少し時間をあげましょう。いつもの癖で勧めてしまう人もいます。答えは短くして、同じ言葉をくり返しましょう。それでもお酒を勧め続けたり、こちらの決めたことをからかったりする人がいたら、応援してくれる人と過ごす時間を増やしましょう。
お酒をやめようとしている人を、どう支えればいいですか?
どうすれば助けになるかを本人に聞いて、そのとおりにしましょう。お酒を勧めない、失敗を見張るのではなく努力をほめる、といったことです。大量に、または毎日飲んでいる人には、やめる前に医師の診察を受けるよう強く勧めてください。意識の混乱、幻覚、けいれん発作があるときは、救急医療が必要です。アラノンなどのグループは、支える側の力にもなってくれます。
自分の歩みを、自分のタイミングで伝えたいなら、Guardian Angelを使ってみてください。毎日のチェックインや節目のバッジは、アカウント不要で、スマホの中だけに保存されます。誰かに見せると決めるまで、誰の目にも触れません。ダウンロードは無料です。
今すぐ相談できる窓口
- 緊急のとき:身の危険があるときや急に体調が悪くなったときは、119に電話して救急車を呼んでください。お酒を減らしたりやめたりしたあとに、混乱、幻覚、けいれんが出たときも同じです。アルコールの離脱症状は危険なことがあります。
- 死にたい気持ちがあるときや、つらくて限界なとき:#いのちSOS 0120-061-338、よりそいホットライン 0120-279-338。どちらも無料・24時間対応です。
- お酒のことを相談したいとき:お住まいの地域の精神保健福祉センターや保健所で相談できます。近くの相談窓口や専門の医療機関は依存症対策全国センターで探せます。
- 日本国外にいるとき:Find a Helplineで、国ごとの無料・秘密厳守の相談窓口を探せます。