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禁酒・断酒中にスリップしたら、継続日数はリセットすべき? 連続記録と恥の気持ち、本当の前進
連続記録が途切れてしまったら? 継続日数カウンターをリセットするかどうかの考え方、白黒思考が逆効果になる理由、本当の前進を測るよりよい方法を紹介します。
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再発や一度きりのスリップの後、禁酒・断酒などの継続日数カウンターをリセットするかどうかは、そのカウンターを何のために使っているかによって決まります。目標が完全にやめることである場合や、参加している自助グループが途切れずに続いた期間を数えている場合は、開始日を新しくするのは誠実な選択で、ごく普通のことです。でも、連続記録はひとつの数字にすぎません。やめられた日の合計、いちばん長く続いた期間、何か月にもわたる傾向も、変わらず意味を持っています。また、一度のスリップを完全な失敗とみなすと、本格的な再発につながりやすくなることも、研究から示唆されています。
スリップしたばかりですか? カウンターのことは後回しでかまいません。しばらくやめていた後は、体はもう以前の量に慣れていません。米国立薬物乱用研究所(NIDA)は、薬物によっては以前の量に戻すと過剰摂取(オーバードーズ)を起こすおそれがあると警告しています。また大量に、あるいは毎日飲む生活に戻っている場合や、お酒を飲まないと汗が出たり体が震えたりする場合は、やめる前に医師に相談してください。英国の国民保健サービス(NHS)によると、体がアルコールに依存している場合、急にやめるのはとても危険なことがあります。目に見えるほどの震え、意識の混乱、幻覚、けいれん発作があるときは、すぐに救急車を呼ぶか、救急外来を受診してください。そのうえで、スリップ後の最初の24時間にすることを読んでみてください。
再発後に継続日数カウンターをリセットするかどうかは、目標しだい
やめている期間を数えるカウンターが答えてくれるのは、「最後に飲んだ(吸った、賭けた)のはどれくらい前か」という、ひとつの問いだけです。リセットする前に、2つのことを自分に聞いてみましょう。
- 自分の目標は何か? もう二度としないことか、それとも回数を減らして害を小さくすることか?
- その数字は誰のためのものか? 自分だけのためか、それとも決まった数え方をするグループやスポンサー(自助グループで支えてくれる先輩メンバー)、医師のためか?
どちらの答えも「途切れずにやめ続けること」を指しているなら、リセットには意味があります。そうでないなら、ゼロに戻ったカウンターから読み取れることは、思っているより少ないかもしれません。
開始日を新しくするメリット
- 正直でいられる。 間違っているとわかっている数字は、意味を失ってしまいます。
- 新しいスタートを切れる。 「前」と「後」のあいだにはっきり線を引くと、気持ちが軽くなることがあります。
- 見守ってもらいやすい。 スポンサーやグループ、友人に新しい開始日を伝えておくと、助けを求めやすくなることがあります。
- グループの伝統。 多くの自助グループでは、断酒の開始日は途切れずに続いた期間を表します。そのため、また飲んだ人は日付をリセットすることがよくあります。アルコホーリクス・アノニマス(AA)は、断酒の節目をどう記念するかは、それぞれのグループが決めることだとしています。自分のグループの伝統が支えになっているなら、それを大切にしてください。
リセットが逆効果になる理由:恥の気持ちと、連続記録が途切れる不安
連続記録が途切れたとき、本当に危ないのは、そのことについて自分にどんな言葉をかけるかです。
心理学者のG・アラン・マーラットは、これを「禁欲違反効果」と呼びました。マーラットのモデルを概説した1999年の論文は、2つの道筋を示しています。スリップを自分の変わらない欠点のせいにする人(「自分には絶対にやめられない」)は、罪悪感を抱き、完全にあきらめてしまいやすくなります。一方、まだ備えができていなかった難しい状況だったととらえる人は、そこから学ぶことが多いのです。
「全か無か」で考える白黒思考も、これに拍車をかけます。物事を「成功」か「失敗」かでしか見られず、その間のグレーがない考え方です。そして連続記録のカウンターには、「続いている」か「途切れた」かの2つの状態しかありません。
「もう台無しだ」と考える代わりに、「〇〇だったからスリップした。次は〇〇しよう」と言い換えてみましょう。
連続記録が途切れる不安は、回復以外の場面でも見られます。日常的な習慣についての7つの研究では、実際の行動が同じでも、記録に途切れた連続記録が表示されていると、人はその習慣を続けにくくなっていました。この傾向は、自分を責めたときほど強く表れました。
スリップや再発で、やめてきた期間はゼロになる? 研究ではどう数えるか
研究では、一度のスリップを必ずしも「ゼロに戻った」とは数えません。
- お酒。 1,383人を対象にした大規模な試験であるCOMBINE研究では、2つの主要な評価項目のひとつとして、飲酒しなかった日の割合が使われました。
- タバコ。 禁煙の研究で使われるラッセル基準では、6か月または12か月の追跡期間中に吸ったタバコが合計5本までなら、禁煙できているとみなします。
- 治療。 NIDAによると、再発率はぜんそくなどほかの慢性疾患と同じくらいで、再発は治療が失敗したことを意味しません。
前進を測る、もっとよい方法
| 指標 | わかること |
|---|---|
| やめられた日の割合 | 自分の時間のうち、どれだけを望むとおりに過ごせているか |
| 最長の連続記録 | 自分にできると、すでに証明したこと |
| 今月と先月の比較 | 良い方向に向かっているかどうか |
| スリップとスリップの間の日数 | つらい日が減ってきているかどうか |
たとえば、90日間飲まずに過ごした後に1杯飲み、その後また12日間飲んでいないとします。単純なカウンターなら「12日」です。でも実際には、103日のうち102日(99%)は飲まずに過ごせていて、最長の連続記録は今も90日のままです。どちらの見方も事実です。ただ、あとの見方のほうが、ずっと希望を持ちやすいはずです。
記録をつけること自体も助けになります。詳しくはセルフモニタリング(自分の行動の記録)について研究でわかっていることをご覧ください。Guardian Angelでは、難しい日を記録すると現在の連続日数は途切れますが、最長連続日数、カレンダー、バッジの履歴はそのまま残ります。チェックインが7回に達すると、傾向でこれまでのすべての連続記録を一覧でき、良い日の割合や今月と先月の比較も確認できます。
断酒を目指すか、減酒を目指すか
米国立アルコール乱用・依存症研究所(NIAAA)による、アルコール使用障害(AUD)からの回復の定義では、お酒を完全にやめることは条件になっていません。回復とは、AUDの症状がなく(渇望は除く)、大量飲酒をしていない状態のことです。ここでいう大量飲酒をしていないとは、米国の標準ドリンク(純アルコール14g)で、男性なら1週間に14ドリンク、1日に4ドリンクを超えないこと、女性なら1週間に7ドリンク、1日に3ドリンクを超えないことです。
ただし、減酒は誰にでも向いているわけではありません。NIAAAは、過去にAUDだったことがある、または今症状がある人、決めた量の範囲に抑えられない人、妊娠中または妊娠の可能性がある人、アルコールと相互作用する薬を飲んでいる人、飲酒が原因で起こる、または飲酒で悪化する病気がある人には、お酒を完全にやめることを強く勧めています。どちらを選ぶかは、医師が一緒に考えてくれます。
減酒を目指しているなら、1杯も飲まない日を数える厳しい連続記録は、合わない道具かもしれません。害を減らす「ハームリダクション」の考え方で記録するなら、飲まなかった日(休肝日)、たくさん飲んだ日、1週間に飲んだ杯数を数えます。NIAAAの減酒のためのヒントにも、飲んだ量を記録することや、飲まない日をつくることが挙げられています。何を「良い日」とするかを前もって決めて、「良い日とは、〇杯以下の日」のように書き出しておきましょう。
決め方の目安:リセットするか、数え続けるか、その両方か
次のような場合は、開始日を新しくするのが合っているかもしれません。
- 目標は完全にやめることで、新しいスタートがやる気につながる。
- グループやスポンサーが、途切れずに続いた期間を数えている。
- 前の数字のままにしておくと、うそをついているように感じる。
次のような場合は、これまでの合計を残しておくのが合っているかもしれません。
- ゼロを見ると、「どうせもう台無しだ」と思ってしまう。
- 目標は完全にやめることではなく、減らすこと。
- 連続記録が途切れるのが怖くて、その気持ちに行動を左右されている。
あるいは、両方にする。 新しい連続記録を始めつつ、その前に、以前の開始日、最長の連続記録、やめられた日の合計を書き留めておきます。これが「完璧ではなく、前進を」という考え方です。スリップには正直に、それ以外のことには公平に向き合えます。
どちらを選んでも、次の節目の日はお祝いする価値があります。リセットすると履歴まで消えてしまうアプリを使っているなら、履歴を残してくれる禁酒・断酒カウンターアプリを選ぶことも考えてみてください。
スリップが何度も続く場合や、恥ずかしさや気分の落ち込みが晴れない場合は、医師やメンタルヘルスの専門家に相談してください。
よくある質問
スリップした後、継続日数のカウンターや開始日はリセットすべきですか?
目標が完全にやめることである場合や、グループが途切れずに続いた期間を数えている場合は、日付を新しくするのはよくあることで、理にかなっています。それでも、最長の連続記録ややめられた日の合計は残しておけます。
やめられた日の割合は、どう計算しますか?
やめられた日数を、始めてからの日数で割り、100をかけます。たとえば、60日のうち54日やめられていれば90%です。日ごとではなく、月ごとの傾向を見ましょう。
連続記録が途切れる不安には、どう向き合えばいいですか?
最長の連続記録ややめられた日の割合など、たった1日では消えない指標も取り入れましょう。スリップした後は、自分の欠点を探すのではなく、その裏にあった状況を言葉にしてみてください。
やめるのではなく減らしている場合、前進はどう記録すればいいですか?
飲まなかった日、たくさん飲んだ日、1週間に飲んだ杯数を、月ごとに数えましょう。2〜3か月たっても前進が見られない場合、NIAAAは、完全にやめること、専門家の助けを受けること、またはその両方を検討するよう勧めています。
難しい日があっても履歴が消えないカウンターを探しているなら、Guardian Angelはすべての連続記録と良い日の割合を残します。ダウンロードは無料で、記録はスマホの中だけに保存されます。
今すぐ相談できる窓口
- 緊急のとき:身の危険があるときや急に体調が悪くなったときは、119に電話して救急車を呼んでください。お酒や薬物をやめたあとに、混乱、幻覚、けいれんが出たときも同じです。
- 死にたい気持ちがあるときや、つらくて限界なとき:#いのちSOS 0120-061-338、よりそいホットライン 0120-279-338。どちらも無料・24時間対応です。
- お酒や薬物のこと:地域の精神保健福祉センターや保健所で相談できます。窓口は依存症対策全国センターで探せます。
- たばこのこと:かかりつけ医や禁煙外来へ。条件を満たせば、健康保険で禁煙治療を受けられます。
- ギャンブルのこと:地域の精神保健福祉センターのほか、ギャンブル依存症予防回復支援センター 0120-683-705(無料・24時間)でも相談できます。
- 日本国外にいるとき:Find a Helplineで、国ごとの無料・秘密厳守の相談窓口を探せます。