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禁酒・禁煙の最初の30日間:週ごとに起こることと乗り切り方
禁酒や禁煙を始めて最初の30日間に、実際に何が起こるのか。渇望、気分、睡眠、「ピンククラウド」、続けるためのコツを週ごとに紹介します。
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禁酒や禁煙を始めてからの最初の30日間には、おおまかな流れがあります。1週目は、たいてい離脱症状がいちばん強く、渇望(強い欲求)もいちばん頻繁に起こります。2週目は睡眠と気分、3週目はやる気が課題になりやすく、4週目には新しい日常が始まっていきます。
お酒、ベンゾジアゼピン系の薬、オピオイドをやめようとしていますか? 離脱症状は危険な場合があります。大量に、または毎日お酒を飲んでいる場合や、以前やめたときに手が震えた、汗をかいた、具合が悪くなったことがある場合は、やめる前に医師に相談してください。ベンゾジアゼピン系の薬(一部の睡眠薬や抗不安薬)やオピオイドは、医師の助言なしにやめないでください。激しい震え、意識の混乱、幻覚、けいれん発作があれば、救急医療が必要です。オピオイドをしばらく使っていなかった場合、以前と同じ量で過剰摂取(オーバードーズ)を起こすことがあります。
禁酒・禁煙の最初の30日間:ひと目でわかる流れ
お酒やタバコ、そのほかの習慣をやめたときに、よく起こることをまとめました。
| 週 | よくあること | ポイント |
|---|---|---|
| 1週目(1〜7日目) | 離脱症状、強い渇望 | 一日一日を乗り切る |
| 2週目(8〜14日目) | 眠れない、気分の浮き沈み | 生活リズムをつくる |
| 3週目(15〜21日目) | やる気の低下 | 自分のトリガーを知る |
| 4週目(22〜30日目) | 新しい日常。「ピンククラウド」が訪れることも | 2か月目の計画を立てる |
1日目の前に:準備と安全の確認
- 安全を確認する。上の注意書きに当てはまるなら、まず医師に相談してください。米国立アルコール乱用・依存症研究所(NIAAA)によると、薬を使うことで、アルコールの離脱をより安全に乗り切ることができます。
- 手元からなくす。お酒、タバコ、電子タバコ、ギャンブルのアプリを、家やスマホから取り除きましょう。
- 頼れる人をひとり決める。信頼できる人に、やめることを伝えましょう。つらい夜にメッセージを送ってもいいか、聞いておきます。
- やめる理由を書き出す。3週目に、きっと必要になります。
- 禁煙する場合は、ニコチン置換療法などの禁煙補助薬が自分に合うかどうか、医師や薬剤師に相談しましょう。
1週目:やめてから最初の1週間(1〜7日目)
感じるかもしれないこと:体がアルコールに依存している場合、英国の国民保健サービス(NHS)によると、離脱症状はふつう最後に飲んでから6〜12時間後に始まり、3〜7日間続きます。不安、眠れない、汗をかく、吐き気がするといった症状がよく見られます。離脱によるけいれん発作は、最初の2日間に最も多く起こります。振戦せん妄(急に起こる激しい意識の混乱、幻覚、発熱)は、たいてい最後に飲んでから2〜4日後に始まり、ときには10日後になることもあります。どちらも救急医療が必要です。
よくある落とし穴:「少し楽になりたいから、一杯(一本)だけ」。多くの場合、そう言わせているのは渇望です。ただし、お酒をやめたあとの震え、発汗、吐き気は離脱症状です。飲んだり、我慢して耐えたりせず、今日のうちに医療機関で助けを求めてください。
ポイント:一日一日を乗り切る。「これからずっと」ではなく、今日のことだけを考えましょう。渇望が来たら、次のことを試してください。
- ゆっくり呼吸します。NHSは、4秒かけて吸い、5秒止めて、6秒かけて吐く方法を勧めています。
- 外に出るか、決めておいた人にメッセージを送ります。
- 待ちます。タバコへの渇望は、たいてい数分しか続きません。渇望がどれくらい続き、どう乗り切ればいいかも読んでみてください。
節目:1日目、3日目、7日目。
2週目:睡眠の乱れと気分の浮き沈み(8〜14日目)
感じるかもしれないこと:この頃には離脱症状が落ち着いてくることが多いものの、睡眠や気分の回復は遅れることがあります。睡眠研究のレビューによると、アルコールに依存していた人は、やめたあとも何週間も眠りの質がよくないことが多く、一部の変化は落ち着くまでに1年以上かかることもあります。回復初期によく眠るためのヒントも参考にしてください。
イライラや気分の落ち込みも、よくあることです。落ち込みが長引いたり、絶望的な気持ちになったりしたら、医師に相談してください。自分を傷つけたいという考えが浮かんだら、今すぐ緊急通報番号に電話するか、相談窓口に連絡してください(窓口はこのページの最後にあります)。
よくある落とし穴:「寝酒を飲めば眠れる」。同じレビューでは、大量に飲むと、夜の後半の眠りが途切れやすくなることが指摘されています。
ポイント:生活リズムをつくる。毎朝同じ時間に起き、食事を規則正しくとりましょう。以前お酒やタバコに使っていた時間は、散歩のような同じ新しい習慣で毎日埋めていきます。焦らなくて大丈夫です。習慣づくりについての研究では、新しい習慣が自然にできるようになるまで平均で約66日かかりました。また、1日できない日があっても、それまでの積み重ねが失われることはありませんでした。
節目:14日目。
3週目:中だるみと「もう大丈夫」という思い込み(15〜21日目)
感じるかもしれないこと:3週目になると、いちばん大変な時期は終わったように感じられ、やる気が薄れてくることがあります。NIAAAによると、再び飲み始めてしまうことが最も起こりやすいのは、ストレスがあるときや、以前一緒に飲んでいた人やよく飲んでいた場所の近くにいるときです。喫煙者を対象にした小規模な研究では、喫煙を思い出させるきっかけによって起こる渇望は、やめて1週間後より5週間後のほうが強くなっていました。
よくある落とし穴:「やめられることはもう証明できた。だから一回くらい平気だ」。
ポイント:自分のトリガーを知る。トリガー(引き金)とは、渇望を引き起こす人、場所、時間、気持ちのことです。シンプルなトリガー記録をつけ始めましょう。渇望が来るたびに、それがいつで、そのとき何が起きていたかを書き留めます。
数週間記録を続けると、Guardian Angelの傾向で最も難しい曜日がわかることがあります。それがトリガーの手がかりになるかもしれません。
節目:15日目、折り返し地点です。やめる理由を読み返しましょう。
4週目:新しい日常とピンククラウド(22〜30日目)
感じるかもしれないこと:いちばんつらい時期は過ぎていることが多いものの、トリガーに不意を突かれることはまだあります。NHSによると、禁煙後の渇望は最初の1か月がいちばんきつく、28日目を過ぎると楽になることが多いそうです。また、禁煙から2〜12週間のあいだに血行が良くなります。
よくある落とし穴:「ピンククラウド」と呼ばれる、気力と自信が一気にあふれる状態に身をまかせて、気をゆるめてしまうこと。その気分は楽しんでかまいません。でも、ここまで支えてくれた習慣は続けましょう。
ポイント:2か月目の計画を立てる。次のことを書き出しましょう。
- いちばん多いトリガー3つと、そのときに代わりにすること。
- つらい日に連絡する人をひとり。
- 自分の危険サイン。たとえば、人づきあいを避けるようになる、昔の日々が恋しくなる、など。
- 次の節目。
節目:30日目。
ギャンブル、ゲーム、スマホの場合:何が違うのか
ギャンブルやゲームのような行動の習慣は、お酒のように危険な身体の離脱症状を起こすことはありません。それでも、減らすのは簡単ではありません。米国精神医学会は、減らそうとしたときに落ち着かなくなったりイライラしたりすることを、ギャンブル障害のサインのひとつに挙げています。
- トリガーはいつも手元のスマホにある。アプリを削除し、ログアウトして、ブロック用のツールや、本人の申告で利用を制限する仕組み(自己排除)を使いましょう。
- お金を守る。ギャンブルへの支払いを止められないか、銀行に相談しましょう。
- 何が「良い日」かを決める。ゲームやSNSでは、目標はゼロにすることではなく、健全な範囲にとどめることかもしれません。「ベッドではスクロールしない」のように、何を良い日とするかを決めておきましょう。
30日目をお祝いしよう:やめて1か月の節目
30日間のチャレンジだった人も、もっと長い道のりの始まりだった人も、この日をしっかりお祝いしましょう。浮いたお金の一部を使う、1日目の自分に手紙を書く、支えてくれた人にお礼を伝える、などがおすすめです。禁酒・禁煙の節目をお祝いするアイデアもあわせてどうぞ。
最初の1か月でスリップしてしまったら
この1か月の積み重ねは、なくなりません。NIAAAによると、つまずきはよくあることで、再び飲んでしまったことは、失敗ではなく一時的なつまずきととらえることができます。何があったのかを振り返り、計画を見直して、もう一度始めましょう。
大量に、または毎日飲む生活に戻ってしまった場合は、もう一度やめる前に、冒頭の安全についての注意書きを読み返してください。
よくある質問
禁酒を1か月続けると、どんな効果がありますか?
それまでの飲酒量によって変わります。アルコール依存のない、中程度から大量に飲む人を対象にした2018年の小規模な研究では、30日間お酒を飲まずに過ごすと、血圧、インスリン抵抗性、体重が下がりました。一方、大量に飲んでいた場合、NHSによると、離脱症状の一部が数か月続くことがあります。お酒をやめると体に何が起こるか、詳しいタイムラインもご覧ください。
回復における「ピンククラウド」とは何ですか?
ピンククラウドとは、やめたばかりの時期にしばらく続く高揚感や自信を指す言葉です。回復を目指す人の自助グループなどで使われる俗な表現で、診断名ではありません。注意したいのは、自信を持ちすぎて、支えになっていたものを手放してしまうことです。
禁煙は1か月たつと楽になりますか?
たいていは楽になります。NHSによると、ニコチンの離脱症状は最初の3日間がいちばん強く、平均で3〜4週間続きます。数か月続く人もいるので、計画はそのまま続けていきましょう。
最初の1か月が形になっていく様子を見守りたいなら、Guardian Angelで毎日を良い日か難しい日として記録してみてください。1、3、7、14、30日目にはバッジがもらえます。ダウンロードは無料で、記録はスマホの中だけに保存されます。
今すぐ相談できる窓口
- 緊急のとき:身の危険があるときや急に体調が悪くなったときは、119に電話して救急車を呼んでください。お酒や薬物をやめたあとに、混乱、幻覚、けいれんが出たときも同じです。
- 死にたい気持ちがあるときや、つらくて限界なとき:#いのちSOS 0120-061-338、よりそいホットライン 0120-279-338。どちらも無料・24時間対応です。
- お酒や薬物のこと:地域の精神保健福祉センターや保健所で相談できます。窓口は依存症対策全国センターで探せます。
- たばこのこと:かかりつけ医や禁煙外来へ。条件を満たせば、健康保険で禁煙治療を受けられます。
- ギャンブルのこと:地域の精神保健福祉センターのほか、ギャンブル依存症予防回復支援センター 0120-683-705(無料・24時間)でも相談できます。
- 日本国外にいるとき:Find a Helplineで、国ごとの無料・秘密厳守の相談窓口を探せます。